ソーシャルビジネスの知恵 | 施設長の学び!

ソーシャルビジネスの知恵

ソーシャルビジネスの知恵
 定員15人の福祉施設。うち5人は無償で利用でき、10人には規定の利用料が請求されます。
 10人の負担によって15人分の支援費用をまかなう仕組み。うまく運用すれば、例えば貧困層の5人へ福祉サービスを無償で提供することができます。

 このような仕組みを「内部相互補助」と呼びます。
 ソーシャルビジネスの手法のひとつです。


 私が勤める福祉施設は、行政からの給付金で運営されています。
 つまりは税金なので、その使途には厳格な規定があります。施設は定期的に、行政による指導や監査を受けなければなりません。

 恵まれた経営環境ではあるものの、いささか窮屈なところも。
 福祉サービスについて画期的なアイデアが浮かんだとしても、規定の事業内容から外れることは行なえません。支援を必要としている相手がいても、規定のサービス対象から外れる人は支援できません。つまりは、行政側の思惑から外れるような活動はできないのです。

 利益を社会的課題の解決に充てるソーシャルビジネスであれば、必要な事業をスピーディーに展開できます。福祉政策などでは想定されていない相手にもサービスを提供できます。
 福祉活動を行なう、ひとつの理想形かも知れません。

 理想形であるがゆえに、ソーシャルビジネスを軌道に乗せることは簡単ではないでしょう。
 バングラデシュにグラミン銀行を創設したムハマド・ユヌスの著書を読めば、並外れた情熱や行動力、知恵が求められることが分かります。…そして、簡単ではないけれど、決して不可能ではないことも分かります。

photo credit: jurvetson via photo pin cc