利用者を“オトナ”にしない | 施設長の学び!

利用者を“オトナ”にしない

利用者を“オトナ”にしない
 「利用者さんを“オトナ”にしないで下さい」
 近ごろ、印象に残った言葉です。福祉施設職員向けの研修での講義でした。

 この場合の「オトナ」とは、何を指すのでしょう?
 通常は「成人した男女」なのですが、講義の中では違う意味を持っていました。


 講師は大学の先生で、障害者施設での現場経験も豊富。
 「オトナ」の意味について、現場での事例を基に説明して下さいました。

 利用者さんに対し、職員Aが礼節を欠いた態度で接した時。
 傷付いてしまった利用者さんを、職員Aがいない所で、職員Bが「ごめんね。いつもAさんの態度が悪くて」などとなぐさめたとします。
 この職員Bの言動が、「利用者さんを“オトナ”にする」ということです。

 職員Bが行なうべきは、職員Aに対し、態度の悪さを指摘して改善を求めること。利用者さんに理不尽な我慢を強要することではありません。

 理不尽なことに直面した際、あえて我慢ができる大人もいるでしょう。しかし、それを利用者さんに期待すべきではないのです。

 冒頭の「利用者さんを“オトナ”にしないで下さい」に続けて、講師は「まずは職員が大人でいなければ」と述べました。
 互いの誤りを、抵抗なく是正し合うことができる…大人同士の職員関係、大人の職場でなければなりません。

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