施設長の学び!

障害者福祉作業所で、楽しく働くために…!!

ポジティブな努力に価値を見出す

ポジティブな努力に価値を見出す
 ウチの施設で、ある製品の納期が迫り、授産作業が大詰めを迎えていた時のこと。
 昼食時間にさしかかっていたのですが、職員は作業続行を判断し、利用者さんたちと頑張っていました。

 利用者Aさんは、その作業に加わっていませんでした。
 自分が受け持っていた仕事を終え、昼食の席に着き、職員を待っています。Aさんの食事には、いつも職員が付き添うことになっているのです。

 ですが、職員は付き添いができません。Aさんに「しばらく待っていてほしい」旨の声をかけ、作業を続けました。


 予定変更を苦手とするAさんは、ややソワソワした様子。それでも、おおむねにこやかな表情で、作業が終わるのを待っていました。
 結局、その日の昼食は、普段よりも30分ほど遅れました。

 後で私は、職員から「Aさんが昼食を待っていてくれたおかげで作業が進み、納期に間に合わせることができた。Aさんには申し訳ないが、ありがたかった」との報告を受けました。

 この場合、2つの見方ができそうです。
 「Aさんが昼食を待つことで作業が続けられた。Aさんは貢献している」という見方。
 「Aさんは職員に気を使わせただけに過ぎない。Aさんは貢献していない」という見方。

 私は前者の価値観でありたいと思っていますし、職員にもそれを望んでいます。ですから、昼食を待ったAさんに感謝するこの職員を、いささか手前味噌ながら、私は評価しています(昼食の遅れをAさんに事前告知できなかったところは残念ですが)。

 能力や意欲において高い人と低い人が混在する場合、ウチの施設では低い人に合わせるように心がけています。そのためには、利用者さんのポジティブな努力、ささやかな頑張りに目を向け、そこに価値を見出そうとする姿勢が不可欠なのです。

photo credit: shok via photopin cc