天竺堂の本棚知識・教養

ユニークな視点や枠組み 言語化も巧みな評論集 『街場の憂国論』

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『街場の憂国論』

 内田樹の評論集。
 日本が抱える諸問題を、ユニークな視点や枠組みで捉える。グローバル化やリバタリアンには批判的。

 農業でも何でも国際競争力をつけるために生産性を上げようとすれば、人件費の削減は避けられないので、雇用環境は悪化していく…とか。
 国家の目的は存続することにあるから、長期的デメリットを無視して原発を再稼動させるのは間違ってる…とか。
 言語化の巧みさも手伝って、なかなかの説得力。

 教育についての言説も興味深い。
 教卓をはさんだ関係性をめぐる不思議さ、あの話はたいそう刺激的でした♪

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