天竺堂の本棚小説

異なる自分を生きる 複雑怪奇なミステリ 『イヴリン嬢は七回殺される』

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『イヴリン嬢は七回殺される』

 今この文章を書いてる自分と、昨日の自分や、一昨日の自分って、同一人物なのだろうか? 

 どれも自分なんだから、同じでアタリマエ。
 と思いがちだが、改めて考えてみれば、今の自分と過去の自分では、経験とか影響とか、それにともなう思索の“量”なんかが違う。
 量が違うからと言って、今の自分が過去の自分よりも“質が高い”とは限らないけど。

 ひょっとしたら、私たちは自分という“檻”に閉じ込められてる訳ではないのかも知れない。日々異なる自分を生き直してるようなもので、思ったほど窮屈ではないのかも知れない。

 …舞踏会で起こる殺人事件を解決すべく、主人公が登場人物8人に乗り移り(!)ながら真相に迫っていくという、この複雑怪奇なミステリを読みながら、そんなことを思いました♪

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