天竺堂の本棚小説

奇妙なユーモア 針小棒大から狂乱へ 『かつどん協議会』

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『かつどん協議会』

 カツ丼において最も重要な要素は何か?
 豚肉や玉子や米などの業界団体の代表たちが集まり、屁理屈やプライドを戦わせるという、奇妙な中編小説が表題作。
 東海林さだおとか久住昌之に通じる針小棒大なテイストなんだけど、事態は徐々にヒートアップし、椎名誠とか筒井康隆みたいな狂乱の幕切れを迎える。
 カツ丼が食べたくなる読後感です。

 この他、あらゆる政治判断をくじ引きにしようと主張する泡沫候補の話「くじびき翁」と、どんなトラブルも謝罪でもって収拾してしまう“謝罪士”の話「メンツ立てゲーム」の、2中編を収録。

 世相への皮肉が利いてるところは、清水義範っぽいかもw

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