小説

天竺堂の本棚

世界史のスーパースター ドラマチックな武勇伝 『ユリウス・カエサル ルビコン以前』(上・中・下)

西洋古代史のスーパースター、ユリウス・カエサルの活躍をつづったパート。紀元前100年ごろ。  若いころは、モテモテのプレイボーイにして、巨額の借金を背負ってしまったりもするゴーカイさんだったらしい。 ... 【続きを読む】
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少年探偵団の前に“神様”登場 『さよなら神様』

麻耶雄嵩の連作ミステリ。  殺人事件の謎に挑む少年探偵団の話。なんだけど、そこに“神様”が絡んでくるところがミソ。  神様は普通の小学生の姿をしてる。退屈を紛らわせるため、あえて人間世界で暮らしてるそ... 【続きを読む】
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新宿さまよう“狩人” 渋いヒーロー像 『雨の狩人』

大沢在昌の刑事モノ。新聞連載だったらしい。  新宿署では生活安全課の鮫島が有名だけど、本書の主人公は組織暴力対策課の一匹狼・佐江。 こっちの“狩人シリーズ”も人気がある模様。  新宿の土地開発に絡む、... 【続きを読む】
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都市国家から世界国家へ成長 『勝者の混迷』(上・下)

カルタゴを破って地中海世界の覇者となったローマの、国の在り方が変わっていく話。紀元前2世紀半ばごろ。  ローマ市民権の不平等から起きた反乱「同盟者戦役」を経て、同盟諸国も市民権が取得できるようになり、... 【続きを読む】
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名将と智将が激突 軍記モノとして面白い 『ローマ人の物語:ハンニバル戦記』(上・中・下)

紀元前3世紀、イタリア半島の新興国ローマと、北アフリカの大国カルタゴが激突した「ポエニ戦役」の話。  シチリア島の支配をめぐって第一次ポエニ戦役が勃発。これはローマに有利な講和が成立し、カルタゴは西地... 【続きを読む】
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緻密なミステリ どんでん返しに驚嘆 『秘密』(上・下)

ケイト・モートンの長編ミステリ。  主人公は少女時代、片田舎の実家で暮らしてたころ、不審な男を母親が刺殺する場面を偶然目撃してしまう。 長じて国民的大女優となった主人公は、死の床にある母親を前に、うや... 【続きを読む】
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「ダイバーシティ」で国力増大へ 『ローマ人の物語:ローマは一日にして成らず』(上・下)

塩野七生の歴史文学(主観や想像が多いことなどから、歴史書ではないらしい)。 文庫版全43巻の1、2巻。紀元前753年のローマ建国と、7代続いた王政、その後の共和制まで。  弱小国家だったローマは、周辺... 【続きを読む】
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奇妙で不穏な物語 再読で印象変化 『ピース』

ジーン・ウルフによる、初期の長編小説。  アメリカの田舎町に住んでる男性の、自伝的なモノローグ。なんだけど、何ともあやふやで不可解。  エピソードの時系列が、よく分からない。主人公が生きてるのか死んで... 【続きを読む】
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宇宙規模の追跡劇 イカダで星々巡る 『エンディミオン』(上・下)

ダン・シモンズによるSF4部作の第3部。  業務上過失致死みたいな罪で死刑になった主人公が、謎の人物に助けられ、ある少女の命運を託される。ついでに、人類を支配する巨悪の壊滅や、喪われた地球の発見など、... 【続きを読む】
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