天竺堂の本棚 ~読書は最高の娯楽です~

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壮大にして緻密 “多元中継”の妙味 『ハイペリオンの没落』(上・下)

大河SF4部作の第2部。 前作『ハイペリオン』の“解決編”みたいな位置付け。  オムニバス的だった前作と異なり、戦場や宇宙空間、電脳空間、会議室、廃墟、遺跡、未来世界などなど目まぐるしく場面が入れ替わ... 【続きを読む】
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SFネタの“見本市” 超大作の開幕編 『ハイペリオン』(上・下)

名高いSF大作の開幕編。  辺境惑星にある古代遺跡を訪ねる巡礼たちが、それぞれの身の上を順番に語っていく構成の、オムニバス短編集。  巡礼7人の物語は、ジャンルもテイストも多種多彩。秘境探検あり、サイ... 【続きを読む】
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無理難題さえ論じる 学者たちの“論芸” 『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』

大阪大学の学生たちによって企画・制作された本。 阪大の理系・文系の教員13人に、「ドーナツを穴だけ残して食べる方法」について、それぞれの学問領域から論じさせてる。  工学の先生はドーナツの穴ギリギリま... 【続きを読む】
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マンガ

オトナ向けに アベンジャーズを再構成 『アルティメッツ』(1・2)

映画「アベンジャーズ」の元になったアメコミ。  従来のマーベル系コミックを、リアルなテイストで、オトナ向けに再構成してある。 アメリカの安全保障政策に組み込まれたスーパーヒーローたちが、異星人と戦った... 【続きを読む】
マンガ

諸星大二郎の伝奇巨編 『西遊妖猿伝 大唐編』(1~10)

諸星大二郎のライフワーク的な伝奇巨編。  講談師による講釈というスタイル。 基になってる「西遊記」に比べ、やや史実に寄った物語。玄奘がインドを目指した唐の時代を、背景に取り入れてある。  大冒険活劇で... 【続きを読む】
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テロ組織との対決 抵抗勢力との暗闘 『機龍警察 未亡旅団』

『ワイルド7』と『パトレイバー』と『新宿鮫』と『ボトムズ』を混ぜ合わせ、今野敏あたりを振りかけたような近未来SF警察小説の第4弾。  国際的なテロ組織『黒い未亡人』との対決に、政府内にひそむ抵抗勢力と... 【続きを読む】
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高度成長時代の“負の遺産”が 『ペテロの葬列』

宮部みゆきの社会派ミステリ。 企業グループ会長の娘婿になった平凡な男が、非凡な事件に遭遇するというシリーズ(?)の3作目。  奇妙なバスジャック事件に巻き込まれたことから、高度成長時代の“負の遺産”み... 【続きを読む】
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伝奇に仕立てた竹取物語 『かがやく月の宮』

宇月原晴明による、竹取物語の“異聞”。  竹取翁の屋敷にいるという謎の美姫が、朝廷を大混乱におとしいれる。その様子を、求婚した公達や帝の側から描く。  大唐帝国との外交問題や、著者お得意の“中近東から... 【続きを読む】
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本は“墓” 読書は“墓参り” 『書楼弔堂 破暁』

京極夏彦の連作短編集。  明治中期の東京郊外に建つ、謎めいた書舗「弔堂」が舞台。 悩みや問題を抱えた顧客に、「どのような本をご所望ですか」との時代劇的キメ台詞が出て、“大切な一冊”が渡される。  江戸... 【続きを読む】
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