ノンフィクション

医者になりたかったのか…?『東大医学部』

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 中学時代のクラスメイトT君は、校区内にあった進学塾の息子で、そのせいか勉強ができた。
 テストの成績は、常に学年トップ。公立中学の授業には興味がないらしく、くり抜いた教科書に別の本をハメ込み、独自の勉強を進めていた。
 そんなT君は、だけどガリ勉タイプではなく、休み時間にはみんなと遊ぶし、プロレスの話題で盛り上がることもあった。
 T君は灘高に進学した。
 高校時代に一度、帰省してたT君に会ったことがある。「東大の理Ⅲに行く」とT君は言い、やがてそのとおりになった。

 東京大学の理科Ⅲ類が医学部に相当することを私が知ったのは、20代のころ。
 「医者になりたかったんだ」と意外に感じたのは、私の記憶にあるT君が、医者に似合わなかったからだ。高い学力にふさわしい目標として、国内最難関とされる東大理Ⅲに挑んだ…そう考える方が、T君らしい気がした。

 T君の自宅でもある進学塾には、東大合格の実績を謳った看板が、何年間も掲げられていた。けれど、いつの間にか塾は閉鎖され、今は無い。

 T君はどこかで医者をやってると耳にした。
 もうT君に会うことはないだろうけど、良いお医者さんでいてほしい。

 …なんてことを、読みながら思いました♪

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