小説

天竺堂の本棚

ロンドンで競演 「伯爵」「名探偵」「博士」たち 『虚ろなる十月の夜に』

ロジャー・ゼラズニィによる、ホラー風味のファンタジー。  19世紀のロンドン近郊が舞台。 恐るべき何かを召喚しようとする者たちと、それを阻止しようとする者たちが、秘密裏に進める魔術的ゲームの顛末。  ... 【続きを読む】
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古典ミステリの名作にワクワク 『ローマ帽子の秘密』

エラリー・クイーンのデビュー作にして「国名シリーズ」第1作。 ライトな訳文が好評な半面、ライトノベルっぽいカバーに賛否が分かれる、角川文庫版を読みました。  舞台公演中に客席で起きた殺人事件の謎へ、ク... 【続きを読む】
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南米での冒険活劇 重厚な読み応えも 『ヒストリア』

池上永一の長編小説。  第二次大戦末期、沖縄の大空襲を生き延びた主人公・知花煉が、移民として南米ボリビアに渡り、たくましく生きる姿を描く。…というだけに終わらない、とてつもなく濃密な物語。  移民たち... 【続きを読む】
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幻惑と驚き 巧みに連なる物語 『隣接界』

クリストファー・プリーストの長編SF。  近未来のディストピア的なイギリスをさまようカメラマンや、第一次大戦時に密命を帯びて戦地へ向かう奇術師、異界「夢幻諸島」での冒険などなど…。  オムニバス短編集... 【続きを読む】
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奇抜にして大掛かり 頭クラクラの名作SF 『非Aの世界』

ヴァン・ヴォークトの名作SF。  不可解な危機に巻き込まれ、ひたすら動き続けることになる主人公。非A哲学とか歪曲機とか、次々に登場する奇抜にして奇怪なアイデアやガジェット。地球から銀河系へ、スケールが... 【続きを読む】
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八重山諸島の神秘を描く短編集 『統ばる島』

池上永一による、八重山諸島の各島を題材にした、オムニバス短編集。  青春小説風とかホラー風とか民話風とか、それぞれテイストが異なる物語には、舞台となる各島の風土や歴史的位置付けなどが、巧みに反映されて... 【続きを読む】
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焚書のディストピア トンガった物語 『華氏451度』〔新訳版〕

ブラッドベリの有名なディストピア小説。 焚書が行なわれてる、近未来的な社会が舞台。  どことなく、映画『ファイト・クラブ』にも通じる、スカッとした過激さが感じられる。 窮屈な社会に対し、主人公が果敢に... 【続きを読む】
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会いたさも尻込みも 気持ちはホンモノ 『ソラリス』

少年時代、私は祖母と同居していました。内孫の長男である私の大成を、祖母は強く望んでいたようです。 しかし、私はボンクラだったため、高校受験に失敗。祖母は私以上に落胆し、その年の夏、病気で他界したのでし... 【続きを読む】
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特捜部の“謎”に直面 新展開へ 『機龍警察 狼眼殺手』

シリーズ5作目。新たな展開が待ってます。  この物語には、初めから「他国に優る先端テクノロジーを搭載する機甲兵装が、どうして警視庁特捜部に配備されてるの?」という根本的な“謎”がある。 次世代通信事業... 【続きを読む】
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