施設長の学び!研修の学び

利用者を“トロフィー”にしない

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利用者を“トロフィー”にしない

 以前に書いた『利用者を“オトナ”にしない』の続きです。

 研修の講師が、福祉作業所に勤務していたころの話。
 ある利用者さんの支援について、職員Aが「この人の支援がスムーズにできるのは自分だけだ」などと、職員Bへ得意気に話している場面に出くわしました。

 管理職の立場にあった講師は、職員Aの言動を強く戒めたそうです。

 「ある利用者さんを支援できることが自慢になるというのであれば、一生その人を支援し続けていれば良いのです」
 やや極端な表現を用いて、講師は言いました。

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知識や技術を分かち合うべき

 私たち福祉専門職は、複数で協力しながら支援を行ないます。複数の協力によって、互いの得手不得手が補い合えますし、誰かが携われなくなっても支援を続けることができます。
 個人で行なえることではありません。

 前述の職員Aは、利用者さんへの支援を自慢にしていました。
 それは、支援者同士の協力をないがしろにし、利用者さんを自慢の道具として“トロフィー”のように扱うことなのです。

 「誰かへの支援を自慢するのではなく、支援で活かされた知識や技術を職場内で分かち合うべきです。本当に利用者さんを支援したいのであれば」

 仕事上の何かを誇りたい気持ちは、誰にでもあります。私にもあります。
 自慢したければ、支援の知識や技術を自慢し、大いに分かち合いたいものです。

photo credit: terren in Virginia via photopincc

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