雑記あれこれ

『純粋理性批判』読解記(その2)どう読むか

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『純粋理性批判』読解記(その2)どう読むか

 読むと決めた『純粋理性批判』。

 とは言え、漫然とページをめくっていても、書かれていることが理解できず、すぐに挫折してしまうでしょう。
 インターネットを見回すと、『純粋理性批判』を読もうとした人たちの“挫折体験”が読めます。その多くは「普通に読もうとした」ところにあるようです。

 挫折しないためには、どのように読むべきでしょう?
 1人で考えていてもどうしようもないので、先達に学ぶことにしました。

 2021年にベストセラーとなった、読書猿『独学大全』。
 詰め込まれた自学自習についてノウハウの中には、読書の技法も載っています。
 本書を読んだことが、『純粋理性批判』読解を思い立った、ひとつのきっかけでした。

 『独学大全』の主な内容は、著者のブログ「読書猿Classic: between / beyond readers」が基になっている模様。
 ブログの方には、『独学大全』にない知識や技法も載っています。とりわけ、難解な本に挑戦するためのトピックなどが参考になりそうです。

読書猿Classic: between / beyond readers
また本を書きました。『独学大全』 9/29刊行です。

 特に興味深かったのは、難しさに挫折しかかっている時に、それでも立ち止まらずに読んでいくための方法。
 読んだ箇所を塗りつぶしたり、段落ごとの内容を自分なりに要約することなどが挙げられています。前者は「読書の手すり」となり、後者は「読書の杖」となり、読者を支えるそうです。
 急峻な山道を、ロープにつかまり、杖を突きながら、ジワジワと登っていく…そんなイメージが浮かびますね。

 また、ターゲットとなる本を読む“前”の段階についての言及も、役立ちそうです。
 ブログでは「概要を知る」として、ターゲットについて事典や概説書などで下調べをすることが挙げられています。
 事前に内容を把握し、自分なりの要約を作っておく。そして、ターゲットに当たる際は、その要約を改定するつもりで読むそうです。
 これも登山に置き換えてみると、地図などで行程を調べたり、登攀力を付けるトレーニングを積んだり…そんなイメージでしょうか。

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読書ノートを取りながら

 先に述べた「段落ごとの内容を自分なりに要約する」のために、読書ノートを作ることにしました。
 これはロシアの革命家、ウラジーミル・レーニンによる読書ノートを参考にしています。『独学大全』の中では「拡張レーニンノート」として紹介されています。
 レーニンノートは、読んだ本の要約(抜書き)を記入し、それに並行して、感想などを書き込みます。内容にいちいちツッコミを入れていくような感じでしょうか。
 『独学大全』の“拡張型”は、参考文献を記入する欄を加えているほか、後からいくらでも書き足せるように表計算ソフトの「エクセル」で記述するというもの。
 私は「その1」で述べたように、この読解に「読みごたえ」「じっくり」「血肉に」などを求めているので、あえてアナログな手書きノートにこだわってみることにしました。

 こうしてまとまった読書法が下記です。7手順あります。

1.『純粋理性批判』用の読書ノートを作る
2.カントや『純粋理性批判』についての入門書や解説書を読む
3.『純粋理性批判』を読みながら、段落ごとに4~6を繰り返す
4.書かれていることの要約を、読書ノートに記入する
5.気になる文言があれば、読書ノートに抜書きする
6.気付いたことや考えたこと、感想などがあれば、それらを読書ノートに記入する
7.切りの良いところで読書ノートを見返し、理解できなかった箇所について、事前に読んだ入門書や解説書から参考になる記述を探し出し、読書ノートに記入する

 以上の手順でもって、次回より『純粋理性批判』の読解に取り掛かります。

 ついでにもう1冊、読書法をまとめる際の参考になった本があるので、ご紹介しておきます。
 高田明典『難解な本を読む技術』。文系の学術書を読むための方法論を紹介した本で、こちらでもノートを取りながらの読書が推奨されています。
 個人的には、読書の技法などよりも、難しい名著を読み解いた先に待つものについて、著者が熱く説いているところに感じ入りました。「多くの人が生涯かけても絶対に到達できない地点に立って、この世界を見ることができるようになるわけですから、その意義は尋常なものではありません。」などなど。
 頑張って読もう…という気にさせてくれる本です。

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天竺堂通信
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