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『純粋理性批判』読解記(その4)入門書や解説書を読む

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『純粋理性批判』読解記(その4)入門書や解説書を読む

 けわしい山にいきなり登ろうとすると、慣れない山道で足を痛めたり、道に迷ったりしてしまうことも。
 そのようなトラブルを防ぐには、事前にトレーニングをして足腰をきたえたり、地図などで行程を確認しておくことなどが求められます。

 同様に、『純粋理性批判』という“山”を登るにあたり、事前準備として入門書や解説書を読んでみることにしました。
 自分なりに考えた読書手順の2番目です。

 ウェブに掲載されている先達の知見や、哲学関連のガイド本などを参考に、4冊を選びました。
 研究者向けの専門書から、若者向けのマンガまで多種多様。あれもこれもと手を出していたら、いつまで経っても『純粋理性批判』を読み始めることはできないでしょう。
 そこで、4冊まで絞り込んでみた次第。著者であるカントについての本が2冊と、『純粋理性批判』についての本が2冊です。

 以下に、4冊の感想をつづります。
 本から受けた印象や、興味を引いた文章などが中心。まだ『純粋理性批判』を読んでいない状況なので、読解に役立ったかどうかは書けないのです。

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興味や関心、意欲を高めてくれた4冊

 1冊目は御子柴善之『自分で考える勇気 カント哲学入門』。中高生向けの「岩波ジュニア新書」です。
 若者へ「自分で考える勇気を持とう」と訴え、その姿勢を貫徹したカントの哲学を通して、「善く生きる」の実践へと導いていく内容。著者によると、「自分を出発点として自立し、文脈の中で生きながらも、ものごとのよしあしを自分で判定する人」がカントであり、「まっとうな大人」とのことです。

 2冊目は石川文康『カント入門』。入門書として推薦する意見を多く目にしました。
 カントの「内面のドラマ」を、著作を読み解きながら展望していく内容です。ルソーの著作からカントが強い影響を受けたエピソードは有名らしいのですが、これを著者は「単なる論理的完全性ではなく、人間の究極目的の追求こそ哲学本来の道であることを知る」などと表現。確かにドラマチックです。

 3冊目は西研『カント「純粋理性批判」』。NHKの番組「100分de名著」の副読本として出版されたものです。
 全4回の番組に合わせて『純粋理性批判』を解説。元来がテレビ番組のためか、分かりやすさを重視している印象です。リーダビリティが高く、図解や表や比喩表現を多用するなど、一般の読者=視聴者にも理解してもらおうという工夫が。本書を流用して『純粋理性批判』を解説するユーチューバーがいました。

 4冊目は黒崎政男『カント「純粋理性批判」入門』。これも好評価が多い本です。
 「私はカントと出会ってしまったのであり、そこから逃れることはもうできないだろう」と述べる著者には、“ファン”という言葉が似合いそう。著者にとって『純粋理性批判』は「とても豊かでスリリングな問題を扱った<興奮>の書」。そのように読める境地は、読者としてのひとつの到達点かも知れません。

 入門書や解説書に当たったはずなのに、私の読解力が及ばず、理解できないところも多々ありました。事前準備になったのかどうか、正直、自信はありません。
 それでも、『純粋理性批判』への興味や関心、「読み通すぞ」という意欲などは、いっそう高まりました。「入門書を読むくらいなら、さっさと“実物”に当たるべき」との意見も聞きますが、ひるみそうな気分を盛り上げてくれただけでも、私にとっては価値があったと思いたい。いずれにせよ、事前準備の是非は、 『純粋理性批判』 の読後に分かるでしょう。

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