障害のある人たちの支援…それが私の仕事。
ですから、しばしば「良い支援とは?」と考えます。
利用者さん個々の事情に対応した個別支援を行わなければならないので、ひとくくりに「良い」と言えることではないのですが。
分かってはいても、やはり「良い支援とは?」と問わずにはいられません。
ある本を読んでいて知ったことですが。
この社会のさまざまな所で行われている取引という行為は、2つに大別されるそうです。
ひとつは「等価な価値を交換する取引」。
値段100円のお菓子を買うために、お金を100円支払う…このような、シンプルな取引です。
もうひとつは「両者で共に創出した価値を分け合う共同プロジェクト型の取引」。
学習塾に学費を1万円支払っても、学力が1万円分身に付くとは限らない…このような、支払う側の“協力”を必要とする取引です。塾をサボったり、教師に従わなかったり、参考書や問題集を開かずにいれば、学力は身に付きません。
“協力”が不可欠
病気治療や音楽教室、フィットネス、結婚披露宴、住宅建設なども、共同プロジェクト型の取引に当たるとのこと。
私たちが日々行なっている福祉支援も含まれるでしょう。
言うまでもなく、支援者だけで支援はできません。対象となる利用者がいて、初めて成り立ちます。
支援を良いものにするためには、利用者さんの“協力”が不可欠です。
良い支援は、支援者と利用者が共に創り上げるもの。
そこには、利用者さんから“協力”を引き出せる、“良い支援者”が求められるのかも知れません。
では、良い支援者とは? …考えるほどに、キリがありませんね。
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