ケイト・モートンの長編ミステリ。
主人公は少女時代、片田舎の実家で暮らしてたころ、不審な男を母親が刺殺する場面を偶然目撃してしまう。
長じて国民的大女優となった主人公は、死の床にある母親を前に、うやむやなままに処理されてた刺殺事件の解明に乗り出す…。
母親の過去を探る現代の主人公と、若かったころの母親の様子が、カットバック的に入り乱れつつ、真相が次第に明らかに。
ミステリとして緻密に構成されており、読者が登場人物に抱くであろう印象までも計算してある模様。終盤に大きなどんでん返しが待っていて、そこまでの盛り上げ方がまた巧い。幕切れも鮮やか。
アッと驚かされて、むしろ爽快。映像では味わえない種類の驚きだぞ。読後に「まいりましたっ」と言いたくなりました♪