天竺堂の本棚小説

「ダイバーシティ」で国力増大へ 『ローマ人の物語:ローマは一日にして成らず』(上・下)

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開放的な気風で国力増大 『ローマ人の物語:ローマは一日にして成らず』(上・下)

 塩野七生の歴史文学(主観や想像が多いことなどから、歴史書ではないらしい)。
 文庫版全43巻の1、2巻。紀元前753年のローマ建国と、7代続いた王政、その後の共和制まで。

 弱小国家だったローマは、周辺の国々に比べて劣る部分が多かった。それでも、異民族や戦敗国の人々を移住させて市民権を与えるなど、同化策に積極的だったそうな。

 そんな開放的な気風が、ローマの国力増大に寄与したのでは…と著者は見る。
 今で言うところの「ダイバーシティ」でしょうか。不得意なところは、得意な人材を見付けることでカバーしてた模様。

 トロイア戦争やアレキサンダー大王の東征など、神話や伝説が混在してる時代なので、どこかファンタジーに近い面白さが♪

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