天竺堂の本棚小説

記憶は薄れるが、“無かったこと”にはできない 『忘れられた巨人』

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“無かったこと”にはできないけれど 『忘れられた巨人』

 燃えるような憎悪を抱いたり、重苦しい絶望にとらわれたり、消え去りたくなるほどの罪悪感を覚えたり…。
 そんな経験もしてきたけれど、どうにかマトモに過ごしていられるのは、忘却のおかげ。

 つらい記憶が不意によみがえり、そのたびに心臓が潰れそうになったりする。
 潰れそうにはなるんだけど、その痛みは、わずかずつでも減少してる。それが分かる。

 何年も経つうちに、経験したことの細部があいまいになってくる。
 そして、いつの間にか、憎悪や絶望や罪悪感が薄れてることに気付く。「どーでもいいや」と思えるようになってる。

 忘れても当然、“無かったこと”にはできない。心のどこかに爪痕が残っており、自分の言動に何らかの影響を及ぼしてる。
 そうであっても、忘却によって救われてる、そんな側面は確かにある。

 いろんなモノゴトを忘れ去った、その堆積の上を、私たちは進んでいくのだろう。

 …なんてことを、読みながら思いました♪

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