社会構成主義(社会構築主義)という社会学方面の考え方について、丁寧に解説してある本。
世間一般に「事実だ」「真理だ」「常識だ」と信じられてるモノゴトには、私たちの文化や歴史、伝統、価値観などが密接に関わってるそうな。
社会的な枠組みを通さずに現実世界を認識することなど、誰にもできないらしい。
だから、“絶対的に正しい◯◯”とか“完全に客観的な✕✕”なんて存在しない。ガチガチに凝り固まって見える問題であっても、流動的・可変的な部分は必ずある。
そのあたりから、“他の可能性”とか“多様な価値”が導かれると。
文章は平易なんだけど、内容は広くて深い。きちんと理解するには、もっと読み込むべきかも。
ともあれ、民族紛争や宗教対立みたいな根深い問題において、社会構成主義に立脚した対話などの試みが、一定の成果を上げてる模様。
知っといて損はなさそうです♪