「言語化」の訓練を行ないました。
漠然としたイメージや、とりとめのない思考などを、言葉で表現できるようになることが狙い。
社会福祉士会の研修でのワークでした。
参加者は2人1組になり、質問者と回答者を交互に務めます。
質問者はあらかじめ決められている質問を投げかけ、後は聴き役に徹します。
「あなたの所属や担当業務は?」「就職前に抱いていた社会福祉士のイメージと、現在のお仕事を、比較してみていかがですか?」「今後、どんな社会福祉士になりたいですか?」など8問。
ワークの時間は20分。普通に答えていては、5分もかからないでしょう。
回答者は頭を働かせて言葉を探し、質問者の相槌や促しに助けられながら、話を続けます。
自分の言葉を駆使するために
熱気あるセッションの後、研修の参加者全員で振り返りを行ないました。
「自分について話すのはパワーが要る。疲れる作業だった」「しゃべりながら、自分のテンションが上がっていくのが分かった」「事前に考えをまとめておかないと、なかなか言葉が出ない」「いろんな話を聴いてもらえる、それだけで気持ち良かった」…意見には、否定的なものと肯定的なものが入り混じっていました。
私自身は、常々考えていたことをワッとばかりに語り、聴いてもらった感じ。スポーツの後にも似た、スッキリとした気分が残りました。
研修を指導した方によると、「社会福祉士の対人援助技術は、言葉をツールとして、相手に寄り添うものです。そのために、私たちは言語化の資質を磨き、言葉を駆使できるように心がけておかねばなりません」。
私は口下手なのですが、この時は回答者として伸び伸びとしゃべることができました。
相手の聴き方が上手だったおかげかも知れません。個人的に話しやすいテーマが、たまたま設問と一致していたのかも知れません。
自分の言葉を駆使するために、何が必要なのか…?
社会福祉士が使いこなすべきツールとして、“言葉”というものを強く意識させられたワークでした。
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