「就労継続支援B型事業所の存在意義とは?」などと考えることがあります。
高尚な思索などではありません。B型事業所の管理者として、障害者福祉におけるB型の“必要性”のようなものを見出しておきたいのです。
このブログでは以前、高い賃金を求める利用者さんがA型事業所に移行している状況を受け、A型とは異なるB型の特徴や長所などについて考えたことがあります。今も考え続けていますが。
近ごろ私は、“受け皿”としてのB型にも着目するようになりました。
一般就労やA型で働けなくなった人たちの、B型への移行が想定されるからです。
B型に比べると、一般就労やA型での労働には、高い作業能力・体力が要求されます。
しかし、求められる作業能力・体力は、いつまでも発揮される訳ではありません。加齢などによって低下し、従来の労働に適さなくなる日が来るのです。
これは健常者も同様ですが、障害のある人たちは低下の訪れが早いでしょう。
「働き続けたい」という思いに応える
作業能力・体力が低下した人でもマイペースに仕事が続けられる…そのような職場が必要となります。
労働から得られるものは、賃金だけではありません。課された役割を果たす過程で、ある種の幸せがもたらされるのです。
ウチの施設には、加齢で足腰が弱ったために就労していた企業を辞め、心機一転して頑張っている利用者さんがいます。
このような利用者さんは、これから増えていくのかも知れません。
一般就労やA型へのステップとして捉えられているB型ですが。
障害が重くなった人の「働き続けたい」という思いに応える…今後、そのような側面が期待される気がします。
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