天竺堂の本棚小説

少年探偵団の前に“神様”登場 『さよなら神様』

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少年探偵団に“神様”が絡む 『さよなら神様』

 麻耶雄嵩の連作ミステリ。

 殺人事件の謎に挑む少年探偵団の話。なんだけど、そこに“神様”が絡んでくるところがミソ。

 神様は普通の小学生の姿をしてる。退屈を紛らわせるため、あえて人間世界で暮らしてるそうな。
 嘘や狂言にも思えるんだけど、この神様、難事件の犯人をホントに言い当ててしまう。しかも、これまでに聞いたこともない人物だったり、団員にとって犯人であってほしくない人物だったりする。

 神様に振り回されるばかりの探偵団。不都合な真実に直面し、子供ながらに苦悩することになる。

 著者の底意地の悪さや、ゆがんだ世界観がうかがえるぞ。
 児童向けと思って油断してる読者を、わざと嫌な気分にしてやろう…なんて目論みがあったりして。

 これはこれで、好きな人はクセになりそう♪

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