月村了衛のシンプル&ストレートな冒険小説。
山奥のさびれたキャンプ場に突如、武装した凶暴な半グレ集団が現れる。たまたま合宿に来てた中学生と引率教師らは、過酷なサバイバルを強いられることに。
生死を賭けた極限的な体験を通して、生徒たちはそれぞれ人間的な成長を見せる。対する半グレ側は、リーダーも手下もそろって薄っぺらい“クズ”に描かれてる。
分かりやすいコントラストによって際立つ、弱者と強者の死闘。スピーディーな展開も手伝って、グイグイと読ませます。
教師たちの中に驚くべき“伏兵”がいて、物語を牽引する存在になる。キャラが立っており、そのまま『機龍警察』あたりに登場させても似合いそうなほど。
隠された大金をめぐっての騒動なんだけど、真のお宝は「カントリーマアム」だったりする(読めば分かります)ところが、妙に愉快♪