天竺堂の本棚知識・教養

再び対話へと還す…臨床哲学の試み 『「聴く」ことの力』

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哲学を対話へ還していく試み 『「聴く」ことの力』

 「臨床哲学」なるものを追究してる本。

 対話から始まったとされる哲学を、再び対話へと還していく試みらしい。
 自分と他者とのコミニュケーションについて、著者は「その仕組みは?」「意味や意義は?」などと深く考察しつつ、哲学が絡む可能性を模索する。

 「臨床」ということは、何らかの課題や問題、“困ったこと”を抱えてる人が対象なのか。それとも、対話という行為自体が「臨床」を指すのか。
 哲学的な対話って、誰かを治したり助けたりするものとは違うように思える。治療や援助とは異なる次元に位置付けられそう。

 「聴く」という行為、「相手をそのまま受け止めるいとなみ」の大切さは良く分かる。
 なので今後、どのように展開し、何が生まれるのか、そこが刺激的だし興味深い。

 本書で特徴的なのは、挿入されてる数々のイメージ写真。
 どれも奇妙で不可思議で、印象に残ります♪

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