教育哲学の研究者が、学校教育の在り方について提言してる本。
自由を手に入れる力を与えるものが教育であり、互いの自由を承認し合うことを学ぶ場が学校である…というのが、著者の持論。
その考えを基に、良い教育とはどんなものかを前向きに模索する。
興味深かったのは、学級制が現状に合わなくなってるという話。
多人数を一律に教育するには便利だけど、子供たちを年齢ごとにグループ化するなんて不自然。そんな場は、実社会には存在しない。
かつて学級には、身分や習俗が異なる子供たちを平等化する機能があったそうな。
ところが、社会の平等化が進んだ今では、子供たちが“同質”を強要し合うような場が学級内に形成されてる模様。
学級という枠組みには何となく気色悪いものを感じてたので、個人的に腑に落ちました。