哲学者・森岡正博による、ユニークなマンガ。
哲学を分かりやすくマンガでもって紹介…なんてシロモノではない。
哲学の理論や思想そのもの、抽象的・観念的・形而上的なモノゴトを、マンガで表現してる本。
時間論や存在論について文章で説明しようとすると、しばしば“詩的言語”を持ち出してのイタい記述におちいりがち。
そんな表現の限界を、マンガという技法を駆使して乗り越え、読み手に伝えようと試みた意欲作。
絵柄はシンプルにしてファンシー。「まんまるくん」の疑問に、「先生」が応答するという、対話形式で進む。
マンガ自体はあっさりとして見えるけど、相当に練り込んで描いてある模様。
「生まれてきて本当によかった」という誕生肯定へと至る、生命と哲学の関係について、興味が湧いてくる内容です♪