しばしば起きる幼児虐待の事件。
詳細を知ると心が潰れそうになるし、報道の見出しが目に入るだけでも不快になる。
なのに、2児の親である自分の中には、虐待をしでかした連中に通じるものが、確かにある。事件の報道に触れるたびに、それを強く意識させられてしまう。
で、悲哀とも憤怒とも嫌悪ともつかない、重苦しい気持ちを抱え込んだりするのです。
…そんな時、たまたま手にした、エドワード・ゴーリーの絵本。現実の事件を基に描かれたという、陰々滅々とした物語。
ところが、ページをめくるうちに、持てあましていたネガティブな思いが、どこか深い所に収まってくれたような気分に。
何故なのか。不思議。
同じような感想を持つ人はいないかも知れない。
けれど、私にとっては、奇妙な安らぎをもたらしてくれた一冊でした…。