「支援の現場から“突然”をなくしましょう」
私は先日、そのような提言を受けました。
職員研修に招いた、発達障害者支援センターのスタッフAさんの言葉です。
突然、利用者Bさんが問題行動を起こした…。
上記のような事態に、私たちは支援現場で日常的に直面します。おおむね“困ったこと”として。
ところが、Aさんは「それは本当に“突然”なのでしょうか?」と疑問を投げかけました。
突然でないとすれば、何なのでしょうか?
因果関係が把握できれば
「Bさんの問題行動の背後に、支援者が気付いていない要因があるかも知れませんよね」とAさん。
その行動がBさんにとって“必然”だったとしても、起きる要因などが分からなければ、支援者の目には“突然”としか映らないのです。
前後のきっかけ、条件の組み合わせ…さまざまな行動の因果関係が、観察や考察によって把握できれば、Bさんの行動はある程度予測できるようになるはず。
予測ができれば、“突然”はなくなります。
“突然”をなくそうとする努力。それは、利用者さんを理解しようとする努力に他なりません。
皆無…とはいかないまでも、“突然”が少ない支援現場を目指したいものです。
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