小川一水の大河SFシリーズ第6部。
全10部で構想される本シリーズは、半ばを過ぎて大きな転換点を迎える。
物語を引っ張るのは、致死性のウイルスを撒き散らすために賤民のように扱われてる患者集団「救世群」。
人類社会に“寄生”する知性体2派の暗闘が、数百年にわたる迫害によって溜め込まれてきた救世群の怨念に火をつけ、ド派手なカタストロフへとなだれ込む。
感染者と非感染者の立場を超えた交流とか、アリっぽい集合知性の異星人とか、ヒツジの警告(?)を伝える少女とか、他の恒星系を目指す光子帆船とか…こんなエピソードを3冊にわたって積み上げておきながら、著者はことごとくひっくり返してしまう。
おいおい、この先どう続くんだよ♪