初めて読んだジョン・ディクスン・カー。
富豪の殺害疑惑に絡んで、遺体が地下霊廟から無くなったり、怪しい女が壁に消えたり、主人公の奥方が伝説的な毒殺魔にそっくりだと分かったり。
各節の末尾に“小さなオドロキ”が用意され、それらが各章の末尾の“大きなオドロキ”につながっていく、巧みな構成。
ページをめくる手が止まりません。
怪現象が次々と起きるものの、本格ミステリーらしく鮮やかに決着。と思ったら、さらに“異質なオドロキ”が待ってるぞ。
ムーンサルトの直後にトリプル・アクセルが飛び出すみたいな、そんな“在り得なさ”が痛快です♪