天竺堂の本棚小説

19世紀末ロンドン舞台に奇想炸裂 『時の地図』

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巧みな構成、凝った趣向 『時の地図』

 舞台は19世紀末のロンドン。主人公は『タイム・マシン』発表後のH・G・ウエルズ。

 切り裂きジャックに殺された恋人を取り戻したいと願う青年。西暦2000年に行けるという時間旅行会社。未来世界の英雄に恋をした令嬢。…などなどが絡み合い、予想外の展開を見せる。

 「なるほど」と納得させる巧みな構成。「こうきたか」と驚かせる凝った趣向。すこぶる面白かったです。

 SFという枠に納まらないビミョーな部分がある。そこをビミョーなままにしておけるところに、ちょっと感心♪

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