現代社会の難題について、哲学方面からのアプローチを紹介した本。
予想を超えて進展する科学技術とか、既存の価値観を揺るがす事件・現象とか、そーゆーモノゴトに直面する時こそ哲学が有効らしい。
なぜなら、俯瞰的な視点から「これはそもそもどのような意味なのか?」「これは最終的に何をもたらすのか?」と問い、考える学問が哲学だから。
人工知能や遺伝子工学、宗教対立、環境破壊などについての、世界の識者たちによる最先端の知見や議論を紹介。扱い方は広くて浅いけど、刺激的でスリリングな内容です。
詳細を知りたい人向けの図書ガイドも載ってるぞ。
個人的に興味深かったのは、「宗教を自然科学だけでは説明できない」という言説。国家なども同様だって。
なるほど確かに、「どうして日本があるの?」みたいな疑問を、科学で解明するのは難しそう。つーか、筋違いな気がする。
哲学の出番、この社会において、これから増えていきそうです。