施設長の学び!現場の学び

職場と居場所の間で

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職場と居場所の間で

 「まるでフリースクールですよ」
 某障害者施設の施設長さんが言いました。
 その施設長さんが知る、別の就労継続支援B型施設についての話です。

 障害のある人たちに“工賃を稼ぐための職場”を提供するのがB型施設。ウチの施設もそうです。
 そこに近年、不登校や引きこもりなどで在宅を続けてきた人たちの利用が増えているとのこと。「フリースクール」は、その文脈から出た言葉でした。

 不登校や引きこもりの事例には、当事者の知的障害や精神障害が絡んでいることもあります。
 そのような場合に、現状を打破する方策のひとつとして、B型施設の利用が選ばれるのでしょう。

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本来の“機能”と異なるものを求められ

 ですが、社会との葛藤を抱えて在宅してきた人びとにとって、自室や自宅の“外”へ出るために必要とされるステップは、まずは“居場所”であるはず。私はそう思います。
 居場所に定着し、その次に必要とされるステップが職場…B型などの就労支援施設です。

 居場所となる障害者施設は、「地域活動支援センター」が相当するでしょう。
 障害のある人たちの、日中活動や社会活動を支援する施設。創作や生産、地域交流などさまざまな活動が行なわれています。障害程度区分の認定が要らないなど、利用への“敷居”が低いところも特徴です。

 地域活動支援センターの数は、地域によって多かったり少なかったり。実施主体が市町村なので、自治体の経済状態や施政方針などにより、必要性の認識にバラつきが見られるようです。

 冒頭の施設長さんの話は、個人が見聞きした範囲のもの。
 それでも、本来の“機能”と異なるものを求められてしまう、B型施設の実態がうかがえます。

 B型施設では今、労働に励む利用者さんと、居場所を求める利用者さんが混在しているのです。

photo credit: emilio labrador via photopincc

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