ノンフィクション天竺堂の本棚

悪徳コンサルの実態を暴く 『過疎ビジネス』

スポンサーリンク
『過疎ビジネス』

 地元にある某文化施設は、行政が解体の方針を表明してる。撤去後の跡地は、イベントが開ける芝生広場になり、公衆トイレなどを整備するそうな。
 ところで、この構想策定に当たっては、どこぞのコンサルタントに結構な金額が流れたらしい……というウワサを耳にした。真偽は分からないけど、小学生でもAIでも提案できそうな構想に多くの公金が費やされたのであれば、地元住民としては見過ごせない問題だ。

 本書は、東北地方のブロック紙「河北新報」の報道を基にしたノンフィクション。地道な取材を重ねて、悪徳コンサルの実態を暴き出す。

 行政所管のアドバイザーとして弱小自治体に近づき、官民連携の事業を提案、予算化される際には、自社に利益が回るよう秘密裏に誘導する。そんな手口の悪辣さもさることながら、取材で入手された録音データから明らかになったコンサル社長の肉声、田舎の自治体を愚弄しまくってる言葉が衝撃的。加えて、振興策を外部に丸投げする自治体もひどいし、事業を精査せずに認めてしまう議会もひどい。

 一事が万事ではないだろうけど、地域振興に苦慮してる地方自治体の事業が悪徳コンサルの餌食になる事例は、全国各地で起きてる模様。
 決して他人ごとではありません……。

ブログランキング・にほんブログ村へ



↑ 励みになりますので、よろしければクリックお願いします♪

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました