山岸凉子のバレエマンガ。初期の出世作とのこと。
平凡に見えるけど、非凡な才能を秘めた主人公。その才能を見出し、シゴキまくる鬼コーチ。“スポ根”の王道的な物語(スポーツじゃないけど)。
ただ、『ガラスの仮面』『巨人の星』『エースをねらえ!』などと異なるのは、主人公に特定のライバルがいないこと。お蝶夫人みたいな才色兼備のエリートとか。
ライバルとの葛藤がない分、別の面白さがある。
バレエという舞踊芸術、その醍醐味が分かりやすく紹介されていて興味深い。かつての共産主義国、ソビエト連邦を舞台にしてるところも、独特の空気感をもたらしてる。
全体が2部構成で、前半は比較的シンプルな少女マンガ。だけど後半には心理サスペンスっぽい要素が加わっていて、以後の作者の作風を暗示してるような♪