不安定なアルバイトで食いつなぎながら、希望の持てない日々を過ごす、フリーターやニートたち。
戸惑ったような表情で「やりたいことが何なのか、自分でも分かりません」「好きなことを仕事にしたいけど、できるんでしょうか?」なんて言ってる。
どう応じれば、彼らの背中を押すことができるのか?
ひとつのケーススタディーになりそうなのが本書。
リメイクした古着をSNSを活用して販売し、楽しく暮らせるだけの収入を得てるという著者が、実体験から培った知恵(頓智?)でもって、あの手この手のユニークな奇策を開陳する。
文章はハイテンション気味だし、いささか乱暴なアドバイスや、アクロバティックな提言もある。
面白く読めるんだけど、つまるところ「こうまで言わなければ、若者たちの重い腰はなかなか上がらない」ということなんだろう。
山奥の限界集落でニートたちが共同生活をしていて、地元のお年寄りたちと仲良くなって喜ばれてる…なんて面白い話題もあって、なかなかに興味深い。
併せて、閉塞的な社会という“背景”までが視界に入ってしまう一冊でもあるのでした…。