アメリカンコミックのスーパーヒーロー「デアデビル」のオリジン(誕生秘話)。
デアデビルの“正体”は、ニューヨークで働く弁護士のマット・マードック。
盲目だけど、他の感覚がレーダーみたいに鋭敏。ボクシングや東洋武術などを駆使して、悪と戦う。
マットは少年時代、交通事故で失明し、その時に浴びた放射性廃棄物の作用で超感覚を授かった。
父親は落ち目のプロボクサー、母親は離婚して行方不明。ギャングから持ちかけられた八百長試合を断った父親は、報復で殺害されてしまう。
弱者を助けられるようになろうと、勉学に励んで弁護士を目指すマット。一方で、理不尽な運命がもたらした破壊衝動を、悪党どもにぶつけずにはいられない。
抑えきれない熱情を抱きつつ、マットは犯罪との果てしない死闘へ身を投じていく…。
原色が似合う“普通のヒーロー”だったデアデビルを、鬼才フランク・ミラーが過去にさかのぼって手を入れ、シリアスにリアリスティックに生まれ変わらせた。
コミックの枠を超えた傑作とも評される本書。現在のデアデビルは、このオリジンに基づいて描き継がれてる。
感覚が鋭いとは言え、心も体も常人でしかないデアデビル。超能力や怪力とは無縁だし、秘密兵器みたいなシロモノを持ってる訳でもない。
スーパーヒーローと呼ぶには、あまりにも地味、あまりにも渋い。「弱い」とさえ言える。
だけど、だからこそ、身ひとつで巨悪に立ち向かう、その姿がカッコ良いのです♪