引きこもりやニートを何十年も続けてきた著者による、主張と身辺雑記が合わさったような本。
当事者としての長いキャリア(?)を踏まえた言説は、自分の半生を強引に正当化してる側面もあるけど、社会の常識や良識への批判的ツッコミが読ませます。
生活困窮者らへの自立支援事業をめぐる問題とか、当事者から意見聴取しながらも実態にそぐわない施策が生まれてしまうメカニズムなど、なかなかに興味深い。
中でも、老父母と相次いで死別した時の体験談は、筆致は軽妙だけど、「8050問題」の深刻さが生々しく迫ります。
両親を亡くした著者の生活はどうなったのか、気になるなぁ…