天竺堂の本棚小説

目をそむけられない 日常の問題 『クジラアタマの王様』

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『クジラアタマの王様』

 冒険と刺激に満ちた別の世界で生きたいと願ったり。ここではないどこかに“真のオレ”がいるに違いないと思ったり。
 そんな夢想にふけってた青少年のころから、何十年も経った現在。

 オッサンになってしまった自分は、別の世界とか“真のオレ”なんて、どこにも存在しないと分かってる。
 半面、この世界にはシャレにならないシビアな冒険と刺激が満ち満ちてるし、自分自身いくらでも変われる可能性があると分かってもいる。

 あれこれと想像をめぐらせたりすることは今でも多いし、嫌いじゃないんだけど。
 次々と降りかかってくる日常の面倒くさい問題から、目をそむけてはイカンのだなぁ。

 …なんてことを、読後に思いましたw

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