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見入ってしまう異世界 『闇の国々』(1~4)

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『闇の国々』(1~4)

 フランスのマンガ(バンド・デシネ)による、ボリューム満点の邦訳版、全4巻。
 異世界「闇の国々」での事件や冒険を描いたオムニバスの作品群で、今後も創作は続くらしい。

 舞台となる闇の国々は、風土も住民も現実のヨーロッパ社会に似てるけど、奇怪な建物がそびえてたり、不思議な現象が発生したり、やたらと壮麗だったり、やたらと珍妙だったり…。
 これらの情景が、中世の銅版画みたいな、精緻な描線で表現されてる。ページやコマのひとつひとつが、そのまま額装できそうな完成度で、見入ってしまいます。

 半面、物語の方には、何かと引っかかるところが多い。
 解かれずに放置される謎とか、卑俗すぎて共感しづらいキャラクターとか、カタルシスをわざと外してるような展開とか、唐突にして不自然な幕切れとか…。
 日本のマンガに慣れ親しんだ感覚で読むと、どうにもモヤモヤするぞ。

 とは言え、類を見ない刺激や感慨をもたらしてくれるのも確か。
 マンガを通して読者へ及ぼそうとするものが、ヨーロッパと日本では違うのかも。

 日本から見れば、ヨーロッパ社会って闇の国々みたいなもの…?

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天竺堂通信
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