読み始めのころよりもペースは落ちましたが、読解は続いています。
1週間で1~5節ほどでしょうか。
かなりのスローペースではありますが、これが数カ月ほど続いているので、もう低下することはなさそう。読解のペースが定着してきたとも言えそうです。
仕事場のデスクの隅に、私は『純粋理性批判』とノートを常備しています。
そして、仕事が空いたスキマ時間に、本とノートをこっそり取り出し、読める分だけ読むのです。
読書ノートを見返すと、前回に読み取ったことが、その時の“気分”などと一緒によみがえります。
おかげで、何日もブランクが生じてしまった場合でも、読書をシームレスに続けることができています。
使わない“筋肉”を動かす気分
仕事から私生活まで、さまざまな雑事に囲まれ、日々追い回されるばかりの私ですが。
『純粋理性批判』を読んでいる時は、あらゆる雑事から離れ、無縁でいることができます。
空間や時間とは何なのか? 私たちにどう関わっているのか?
…このようなことを、『純粋理性批判』は真摯に問いかけてきます。読み進めるためには、こちらも空間や時間について考えなければなりません。
空間や時間に身を置き、当たり前に暮らしている私なのに。空間や時間について、突き詰めて考えることなどなかったと気付かされます。
日常生活で使っていない“筋肉”を動かした時のような…何とも奇妙な、それでいて新鮮な気分です。
読解は遅々として進まないけれど。
私の生活の中に、しっかりと根付いてくれたようです。