天竺堂の本棚小説

犯罪者たちの奇縁 新幹線で交錯 『マリアビートル』

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『マリアビートル』

 東北行きの新幹線に、犯罪業界の連中が乗り合わせる。
 有名なプロフェッショナルだったり、無名の元プロだったり、売出し中のルーキーだったり、未完の大器(?)だったり。みんな目的はバラバラだけど、無自覚な奇縁でつながってる。
 新幹線が走り出すと、それぞれが車内で衝突したり反発したりして、物語を予想外の方向へ転がしていく。

 読みながら「どうなるの??」「こうきたか!!」と驚き感心するばかり。
 緻密に構成されてる半面、エンターテインメントに徹してるカンジで、素直に楽しめました。

 幕切れの爽快感。これはスプライト30本分、あるいはクールミントガム1キロ分に相当か♪

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