アメリカのロックバンドを題材にした、ユニークなビジネス書。
ヒットチャートとは無縁ながら、コアなファンを持ち、息の長い活動を続けてる「グレイトフル・デッド」。
実は、全米で最も“稼げる”バンドのひとつらしい。
背景にあるのは、ソーシャルメディア全盛の現代において有効とされる、「シェア」や「オープンソース」などと呼ばれるマーケティング手法。
これらは、すでに30年以上も前から、グレイトフル・デッドが行なってたそうな。
グレイトフル・デッドは即興的な演奏が持ち味なので、ライブを録音したがるファンが多い。
そこで、バンド側が録音を容認し、さらにはライブ会場に録音スペースを設けるなどして支援。
すると、ライブの録音テープが広く出回るようになり、ファンが増え、ライブへの動員も増えていった…。
バンド側に戦略的な思惑は無さそう。ファンを思いやっての行動なのだろう。
だから本書は結果論。
とは言え、これからのマーケティングを考える上で、さまざまなヒントが得られる一冊です。
それにしても、グレイトフル・デッドのファンたちがつくるコミュニティ、和やかで楽しそうだなぁ♪