天竺堂の本棚 焚書のディストピア トンガった物語 『華氏451度』〔新訳版〕 ブラッドベリの有名なディストピア小説。 焚書が行なわれてる、近未来的な社会が舞台。 どことなく、映画『ファイト・クラブ』にも通じる、スカッとした過激さが感じられる。 窮屈な社会に対し、主人公が果敢に反... 【続きを読む】 2017.10.23 天竺堂の本棚小説
その他 寝たきり芸人 “良識”揺さぶる写真集 『あそどっぐの 寝た集』 寝たきりのお笑い芸人「あそどっぐ」の写真集。 脊髄性筋萎縮症のため、顔と左手の親指しか動かせず、いつもストレッチャーに乗ってる。 自分の障害をネタにする芸風そのままに、ラッコの姿で湖に浮かんだり、女装... 【続きを読む】 2017.10.18 その他天竺堂の本棚
その他 ダウン症の兄 妹がクールに観察 『ヒロのちつじょ』 ダウン症の実兄“ヒロ”の日常を、妹の視点で紹介した、風変わりなイラスト集。美大での卒業制作を書籍化したそうな。 平日は入所施設で暮らし、週末を実家で過ごす兄の姿を、デザインを学ぶ妹が、シンプルな描線で... 【続きを読む】 2017.10.13 その他天竺堂の本棚
天竺堂の本棚 会いたさも尻込みも 気持ちはホンモノ 『ソラリス』 少年時代、私は祖母と同居していました。内孫の長男である私の大成を、祖母は強く望んでいたようです。 しかし、私はボンクラだったため、高校受験に失敗。祖母は私以上に落胆し、その年の夏、病気で他界したのでし... 【続きを読む】 2017.10.10 天竺堂の本棚小説
施設長の学び! 中・長期的な経営方針に悩む 「あの利用者さんは明日も来てくれるだろうか?」「明後日は現場の職員配置が変わるけれど、うまく回せるだろうか?」そんな直近のことを心配する一方で。 「あの利用者さんは来年も居てくれるだろうか?」「ウチの... 【続きを読む】 2017.10.08 施設長の学び!考え・気付き
天竺堂の本棚 特捜部の“謎”に直面 新展開へ 『機龍警察 狼眼殺手』 シリーズ5作目。新たな展開が待ってます。 この物語には、初めから「他国に優る先端テクノロジーを搭載する機甲兵装が、どうして警視庁特捜部に配備されてるの?」という根本的な“謎”がある。 次世代通信事業に... 【続きを読む】 2017.10.04 天竺堂の本棚小説
マンガ “交換日記”のドラマ 読後感さわやか 『カツカレーの日』(1・2) 恋愛と結婚の間でココロ揺れてるアラサー女子が主人公。たまたま入ったカフェの落書きノートを通して、謎の人物との交流が始まり…というマンガ(2巻完結)。 このSNS全盛の時代に、あえて“交換日記”というア... 【続きを読む】 2017.10.02 マンガ天竺堂の本棚
天竺堂の本棚 弱く愚かな人々 普遍的な姿に共感 『火星年代記(新版)』 名高いSF短編集を、ブラッドベリ自身が改訂した“決定版”みたいな本。 人類の火星進出に絡んだ短編が時系列に並んでるんだけど、旧版よりも時代設定が未来へずらされ、いくつかの話が追加・削除してある。訳文も... 【続きを読む】 2017.09.27 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 SFとミステリの合体? 奇想の意欲作 『ジャック・グラス伝』 著者によると「“黄金期”のSF小説と“黄金期”の推理小説を合体させてみたい」との意向で書かれたそうな。 太陽系に拡がった人類が、封建的な階級社会を築いてる未来世界が舞台。 「宇宙的殺人者」と称されるジ... 【続きを読む】 2017.09.17 天竺堂の本棚小説