往年の時代劇大作『柳生一族の陰謀』に、烏丸少将という悪役が登場する。
演じてるのは成田三樹夫。徳川三代将軍をめぐる幕閣内の暗闘につけ込もうと策謀する、公家の役だった。
顔は白塗り、口調は「おじゃる」、それでいて頭は切れるし、腕も立つ。普段はナヨンとしてるのに、チャンバラとなれば恐ろしく強い。
外見と内実のギャップが大きい、何とも興味深い人物だった。十兵衛や但馬守のオーバーアクションも印象的だけど、烏丸少将には異次元のキョーレツな存在感があった。
こんなキャラクターがいると、オイシイ場でオイシイ役を持ってくとか、物語が強く影響されてしまっても仕方がないよなぁ…。
「兵站」の要素が薄れつつも、別のところで面白くなったこのSF大作を読みながら、そんなことを思いました♪