著者は『思考の整理学』などで知られる、英文学者の外山滋比古。
知識の詰め込みではなく、自分で考えることの大切さを力説してる。そこは納得できるし、考える力の育て方など、おおむね有益なことが書いてあると思う。
ところが、「良い本をいくつか読んでおけば、他は捨てても構わない」みたいな言説もチラホラ。
無理矢理な極論には、引っかるものを覚えてしまう。
英文学者なのに、海外渡航歴は皆無という著者。「平安時代を研究してる学者だって、平安時代には行ったことがない」なんて主張してるぞ。
海外へ飛ぶ航空機には望めば乗れるけど、過去へ行くタイムマシンには望んだって乗れやしないんだから、同列に扱うこと自体が無茶。そんなイタいことは書かないで、素直に「飛行機は怖い」って認めればいいのに。
一応“大家”とされる人物だし、放言みたいな内容でも許されるのかも。
ガンコ爺さんの屁理屈、味わって楽しめる人にはオススメですw