天竺堂の本棚小説

物語世界の“真実”や“外側”あらわに 『天冥の標8 ジャイアント・アーク』(1・2)

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『天冥の標8 ジャイアント・アーク』(1・2)

 小川一水の大河SFシリーズ第8部。
 第2部で何百年も時代をさかのぼり、そこから時系列に語られてきた物語が、第1部につながる。

 2分冊の前半は、第1部の物語を別の視点から語り直したもの。
 第1部で脇役だった者たちの思いや行動を通し、“裏側”で何が進行していたのかが分かるという、なかなかに凝った趣向。

 続く後半は、驚くべき事態が起きた第1部の幕切れからスタート。
 “この世の真実”に直面しながら、それでも前に進むしかない人々の悪戦苦闘が語られます。

 併せて、“この世の外側”の状況も小出しに示唆されてるんだけど、これがまたブッ飛んでいて、気になる気になる♪

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