天竺堂の本棚小説

人生の無情 胸にこたえる 『タタール人の砂漠』

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 士官学校を卒業した青年が、国境の城塞に配属される。
 母国を外敵から守る防衛拠点なんだけど、城塞の向こうに広がる砂漠に、侵略者の気配はない。兵士としての英雄的な活躍などとは無縁の環境で、ひたすら砂漠を見張る日々。
 主人公は異動を望むものの叶わず、やがて城塞での単調な暮らしに埋没していく。

 ……何とも冷ややかにして無情な物語。結末はさらに無情。

 それでも読み進んでしまうのは、主人公がたどる人生を、自分に重ね合わせずにはいられなくなるから。
 過去のホロ苦い記憶がよみがえって、何かを待ち続けてきた(そして何も起こらなかった)歳月、その重さが胸にズシンとこたえます。

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