天竺堂の本棚小説

遠野舞台に描き出す 怪異のメカニズム 『遠巷説百物語』

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『遠巷説百物語』

 お化けや妖怪などの、不可思議なものたち。
 現実に在るとは思えない。けれど、目撃や遭遇などの体験談が少なからず伝えられてるからには、まったくのデタラメ、絵空事というわけでもなさそう。

 これはどういうことか?
 そのメカニズムを描いてるのが本書。

 まず怪異の伝承を「譚」として紹介する。続いて、人々が認識してる状況を「咄」として見せ、実際に起きた事件を「噺」として語り、事件の裏で仕組まれてたことを「話」として最後に明かす。

 本書では小悪党たちによるトラブルシューティングということになってるけど、古今東西の民話や奇譚には、大なり小なり似たような働きがあってたのかも。
 そこにロマンを感じてしまう連作短編集でした♪

遠巷説百物語 京極夏彦/著
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