お化けや妖怪などの、不可思議なものたち。
現実に在るとは思えない。けれど、目撃や遭遇などの体験談が少なからず伝えられてるからには、まったくのデタラメ、絵空事というわけでもなさそう。
これはどういうことか?
そのメカニズムを描いてるのが本書。
まず怪異の伝承を「譚」として紹介する。続いて、人々が認識してる状況を「咄」として見せ、実際に起きた事件を「噺」として語り、事件の裏で仕組まれてたことを「話」として最後に明かす。
本書では小悪党たちによるトラブルシューティングということになってるけど、古今東西の民話や奇譚には、大なり小なり似たような働きがあってたのかも。
そこにロマンを感じてしまう連作短編集でした♪