「なぜ勉強するの?」「なぜ学校に行くの?」という素朴な疑問に、教育哲学の先生が答えた、中高生向けの本。
勉強とは何か?
私たちが“自由”を獲得する(「これが自由なんだ!」と実感できるようになる)ために、知識や考え方などを学ぶ、それが勉強。
学校とは何か?
私たち一人ひとりが有してる人権的な自由を互いに認め合う、“自由の相互承認”を行なう場、それが学校。
自分には自分の自由があり、相手には相手の自由がある。
とは言え、個々人が自由を主張するばかりでは、社会は争いだらけになってしまう。
互いの自由を認め、尊重し合うことが大切なのだ。
子供たちが学校で勉強することの本質は、自由への“感度”を育むことにある…著者は明快かつ熱心に説く。
残念ながら、現在の教育現場で“自由の相互承認”ができてるとは言い難い。それに、学校でなければ“自由の相互承認”が身に着かないという訳でもないだろう。
だからこそ、ひとつの具体的な理想像を知っておくことは、無駄ではないと思います。