手元に未読本がないと落ち着かなくなってしまう私。
乱読多読による感想などを、備忘録的に書いています。
天竺堂の本棚 一気読み必至のサスペンス 『ハウスメイド』
月に2回、自宅に家事代行サービスを入れている。 水回りなどをピカピカに掃除してくれるので、とても重宝している。一方、こちらも「家をきれいに保っておこう」という意識が高まる。プライベートな空間に他人を入... 【続きを読む】
ノンフィクション 悪徳コンサルの実態を暴く 『過疎ビジネス』
地元にある某文化施設は、行政が解体の方針を表明してる。撤去後の跡地は、イベントが開ける芝生広場になり、公衆トイレなどを整備するそうな。 ところで、この構想策定に当たっては、どこぞのコンサルタントに結構... 【続きを読む】
天竺堂の本棚 植民地主義の暗部 浮き彫りにするファンタジー 『バベル』(上・下)
アヘン戦争前夜のイギリスを舞台にした歴史ファンタジー。 中国・広東に生まれた主人公は、語学の才能を見出され、英オックスフォード大学の王立翻訳研究所「バベル」の学生となる。 本書の世界には、言語間の意味... 【続きを読む】
天竺堂の本棚 ほどほどを理想に 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
本を読みたいなら、働いてたって読めるはず……そう単純に考えてたけど、新自由主義的な価値観がはびこる現代社会では、事態はもっと深刻な模様。 望むと望まざるとに関わらず、仕事には全力で打ち込むことが“良い... 【続きを読む】
その他 孤独をみがく 古今東西の31篇 『放課後によむ詩集』
古今東西の詩作31篇を集めたアンソロジー。「孤独をみがく」がコンセプトらしい。 飯島耕一「セザンヌ夫人」とか石原吉郎「霧のなかに犬」とか、みずみずしい表現にハッとさせられたり、若かったころの感情を呼び... 【続きを読む】
天竺堂の本棚 各種ノウハウ 実体験交え披露 『潜入取材、全手法』
自分が誰かと会話する時、相手に無断で録音するのが「秘密録音」。これは最高裁で「違法ではない」とする判例があるそうな。 だけど、録音した音声を勝手に公開すると、名誉毀損などで訴えられるおそれがあるので要... 【続きを読む】
ノンフィクション 引きこもり当事者 批判的ツッコミ 『自立からの卒業』
引きこもりやニートを何十年も続けてきた著者による、主張と身辺雑記が合わさったような本。 当事者としての長いキャリア(?)を踏まえた言説は、自分の半生を強引に正当化してる側面もあるけど、社会の常識や良識... 【続きを読む】
天竺堂の本棚 ユーモアとペーソス入り交じる人間絵巻 『楡家の人びと』
公私でご縁のあった某医師の急死を知り、私はあわてて葬儀に駆け付けた。 大きな民間病院の院長を務める人物で、医師として現役だったので、斎場は弔問客でごった返していた。受付の病院職員たちは、職場の非常事態... 【続きを読む】
天竺堂の本棚 みんなで分けよう 未来の果実 『ラグジュアリーコミュニズム』
科学技術は日々発展してるし、AIやロボットの進化は目ざましい。このまま発展や進化が続けば、生産物のコストはグングン下がるだろうし、私たちは労働から解放されるだろう。 ところが、モノの値段は上がり、労働... 【続きを読む】